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Vocabulista Aravigo en Letra Castellana : [1]

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ヨーロッパにおける辞書の始まりは、ラテン語や外国語の図書を読むために自国語の単語を書き込んだ単語帳やメモ帳を作ることが契機となったことが多い。単語をアルファベット順に配列し、それぞれの単語の意味、綴り、発音、音節、用法などを説明したものを Dictionary と呼び、特定の分野または主題の用語を集めたVocabulary、用語の意味だけを説明した Glossary などと区別している。例えば、スペインでは1492年のムーア人のグラナダ降伏のすぐ後に、ムーア人に対する宣教活動のためにスペイン語によるアラビア語辞典、文典が出版された。聖ヒエロニムス教団の修道僧であったペドロ・デ・アルカラ Pedro de Alcala(生没年不詳)は1505年2月5日、≪アラビア語辞典≫ Vocabulista aravigo en letra castellana をグラナダで出版した。彼はまたこの本と関連してアラビア語文法書である≪アラビア語文典≫ Arte para ligeramente saber la lengua araviga を、詳細な年月は不明であるが、“A descriptive catalogue of printing in Spain and Portugal 1501-1520”(F.J.Norton)によれば前掲書出版の少し前あたりに出版したとされている。両書とも本文の冒頭にはグラナダの大司教で、イサベル女王のお気入りの聴罪師であったタラベラ Hernando de Talavera に対する献辞があり、タイトルページには彼の大きな紋章がページ一杯に印刷されている。この2冊の本について、大英博物館付属図書館の British Museum's general catalogue(1960―66年刊)やフランスの古書日録として有名なブリューネの Manual du libraire の書誌記述を参照してみると、この両書は1冊に合本製本されて収蔵あるいは販売されている例の多いことがわかる。この2件の例ではともに、「アラビア語文典」の後に「アラビア語辞典」が合本されている。当館の所蔵書は1505年に出版された「アラビア語辞典」の初版本とその同年あるいは翌年の1506年に出版されたとされている「アラビア語文典」の第2版を合本して製本したものであるが、合本の順序は大英博物館付属図書館の所蔵書やブリューネの古書目録に掲載されているものとは逆になっている。「辞典」は270葉、「文典」は48葉で、2冊とも2欄組で印刷されており四折判の革装である。ヨーロッパにおけるアラビア語研究の歴史上、極めて初期に出版された本書は、大変貴重な資料として評価されている。「辞典」はアラビア語、特に西部アラビア語の最良の資料として利用されただけでなく、グラナダ地方の方言の歴史的研究としても珍重された。この辞典の有用性が発揮された例としては、オランダのライデンに1820年に生れ、すぐれた東洋語学者としてスペインのイスラム史研究に功績があったドーツィ Rein ard Pieter Anne Dozy が編纂した「アラビア語辞典補遺」 Supplement au dictionnaires arabes(1881年刊)が挙げられるだろう。ドーツィは「辞典」を不可欠な典拠として使用した、といわれている。ちなみに、本書の印刷者ファン・バレーラはセビリャの印刷者として知られているが、彼の名が最初に刊本の奥付に記されたのは1504年12月12日グラナダにおける出版物においてである。それは、エルナンド・ド・タラベラの著作で、それ以後にもグラナダにおいて出版を続けた記録がある。(神奈川大学図書館貴重書目録『古典逍遥』より)

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発行日タイトル著者
1505 Vocabulista Aravigo en Letra Castellana Pedro, de Alcalá

 

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